センサーサイズでデジカメを選んでみよう

デジタル一眼レフカメラや、ミラーレス一眼カメラなど、レンズ交換式のデジタルカメラを選ぶときに、「フルサイズ」や「APS-C」という言葉を見る事があると思います。

これらはデジカメのセンサー（撮像素子）の大きさを表しています。

今回は様々ある、デジカメのセンサーサイズを整理します。

なぜ色々な大きさがあるのか？

そもそも、なぜデジカメのセンサーサイズには、色々な大きさがあるのでしょうか？

単純な話をしてしまえば、画質の面から言えばセンサーサイズは大きい方が有利です。

写真はきたないよりは、綺麗な方が良いでしょうから、すべてのデジカメが大きなセンサーを使えば良いと考える事も出来ます。

しかし、物事には良い面と悪い面があり、センサーが大きくなれば、綺麗な写真が撮れますが、その分、カメラは大きく、重くなり、そして値段が高くなります。

そうなると、すべての人にメリットがある訳ではなくなってきますね。

そこで、画質とカメラの大きさや重さ、価格のバランスを考えながら、各社から様々なセンサーサイズのレンズ交換式デジカメが発売されているという訳です。

代表的なセンサーサイズをご紹介していきます。

コンデジサイズ

PENTAX Qシリーズはコンデジサイズと呼ばれる小さなサイズのセンサーを採用しています。

その為、本体もレンズもかなり小さく、コンパクトにまとまっています。

モデルによって1/1.7型（7.6mm×5.7mm）か1/2.3型（6.2mm×4.7mm）のセンサーを使用しています。

1インチサイズ（CXフォーマット）

NikonのNikon1シリーズで採用されいるのが、1インチサイズのセンサーです。

1型（13.2mm×8.8mm）のセンサーを使用しています。

マイクロフォーサーズ（フォーサーズ）

OLYMPUSとPanasonicのマイクロフォーサーズ規格については、かつて@ringlogでも簡単にご紹介しました。https://ringlog.info/1793

4/3型（17.3mm×13.8mm）のセンサーを使用しています。

APS-C

デジタル一眼レフカメラで一般的に使用されているのがAPS-Cと呼ばれるセンサーの大きさです。

かつてのAPSカメラのCタイプのフィルムの大きさが由来です。

最近ではAPS-Cのミラーレス一眼も増えてきました。

ただひとくちにAPS-Cといっても厳格な規格がある訳ではないので、各社、各モデルによって多少の差があります。

キヤノンでは約22mm×15mm、ニコン、リコー、ソニー、富士フイルムなどでは約24mm×16mmのセンサーを使用しています。

フルサイズ

先日のPENTAX K-1の発売で、一眼レフ3社とも揃ったのがフルサイズと呼ばれるセンサーの大きさです。なにが「フル」かと言うと、フィルムカメラで一般的だった35ミリフィルムの大きさを基準にした場合、同じ大きさになる、すなわち「フルサイズ」ということです。

ですのでセンサーのサイズは約36mm×24mmになります。

ソニーからもフルサイズのミラーレス一眼が発売されています。

一長一短

代表的な5種類のセンサーサイズをご紹介しましたが、それぞれに長所、短所があります。

センサーサイズとカメラ、レンズの大きさはだいたい比例していきますので、レンズ交換式でも軽量、コンパクトが良ければ小さなセンサーのモデルを、絶対画質優先と言うのであれば、フルサイズのモデルに高品質なレンズを組み合わせる事になります。

マイクロフォーサーズはセンサーの小ささをレンズ設計の良さで補い、高画質を実現しているとアピールしていますし、APS-Cではモデルが多いので、交換用レンズも豊富に選べます。

まとめ

レンズ交換式のデジカメを選ぶとき、まずは「マイクロフォーサーズ」か「APS-C」か、というのが基準になるでしょう。

もちろん画質は気になるところでしょうが、カメラを持って歩かなければ写真は撮れませんので、自分が持ち運べる重さか、というのも案外重要なポイントになります。

予算にも限りがあるでしょうから、まずは手頃な中古カメラから初めてみるのも「アリ」です。

せっかくなので、カメラボディの予算は抑えてでも、2本以上のレンズを購入して、レンズの違いを楽しまなければもったいないです。

マイクロフォーサーズでも、APS-Cでも、中古カメラ、レンズは沢山出回っていますので、お気に入りの1台を見つけて、カメラをはじめてみましょう。

担当：鬼山