中小企業がクラウドを導入するメリットを判断するには?
公開日:
:
最終更新日:2016/05/23
クラウド
「クラウド」とは何か?
あえて一言でまとめますと、「クラウド」とは、“インターネットを仕事で活用するための利用形態”です。
ここで言う「クラウド」という言葉は、“Cloud Computing”(クラウド・コンピューティング)の略語です。
“Cloud”は「雲」を意味する英単語で、インターネットを介してコンピュータの資産を有効活用しようという考え方です。
個人のメールには、GmailやYahoo!メールを使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。これもクラウドの一種です。
そう、皆さんは、知らず知らずのうちにクラウドを既に使っているのです。
会社に導入するメリットは?
個人利用の話は別として、「ウチの会社でクラウドを導入して、本当にメリットがあるの?」という疑問もあるでしょう。
以下の質問に、○か×で回答してください。
- 支店や営業所が複数ある(これから増やす予定)
- 海外に子会社や駐在員を置いている(またはその計画がある)
- 経営者や営業担当の出張が多い
- 電話・FAX利用料金が年々高額になっている
- 社内社外問わず、毎日膨大な資料を印刷している
これらのうち、1つでも○が付くのであれば、クラウドを導入するメリットがあると言えます。
時間と場所の制約をクラウドで解決
クラウドがもたらす最大のメリットは、“時間と場所の制約を無くす”ことです。
支店が複数ある、出張する従業員が多い、といった場合には場所の制約がありますし、当然ながら、海外に支店や駐在員を置くようなケースでも、時間の制約(時差)を考えなくてはなりません。
ですが、インターネット、そしてクラウドの普及によって、時間と場所の制約が解消され、遠隔地との双方向的なやり取りも容易になりました。
そのような現代においては、自社でコンピュータシステムを構築・運用するよりも、クラウドを利用したほうが安価で済む(※脚注)場合が多くあります。
代表的なクラウド利用例
低予算で導入できて、すぐに効果が期待できるクラウドとして、「ストレージサービス」と「Web会議システム」をご紹介します。
まず、「ストレージサービス」。
これは、会社で作成する様々な資料――例えば、エクセルで作った売上報告や予算計画等の資料、パワーポイントで作ったお客様向けの提案書など――の保管場所をパソコン上に保管するのではなく、インターネット上の専用領域に保存するというものです。
ユーザーそれぞれに専用のストレージが用意されるので、予め、会社で契約したIDとパスワードを使って利用することになります。
つまり、ホームページやブログのように誰でも閲覧可能なものではありませんので、ご安心ください。
クラウド上に必要な資料を保存(アップロード)しておけば、そこへのアクセスを認められた人であれば、“誰でも”、“いつでも”、“どこからでも”、資料の確認ができるため、複数人でひとつの資料を編集する場合などには、非常に便利です(もちろん、セキュリティを保つために、管理者側で様々な制限を設けることもできます)。
次に、「Web会議システム」です。
これはその名の通り、電話会議の進化形と解釈しても問題ないでしょう。
電話会議が公衆回線を使うのに対して、Web会議システムではインターネット回線を利用するので、通信費用の削減に繋がります。
さらに、カメラ機能付きのパソコンやスマートフォン、タブレット端末などを使えば、音声のみならず、相手方の表情を確認しながらやり取りをすることも可能です。
出張先から上司へ報告をするために、1回あたり数千円単位の通信費を使ってしまったという経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。
クラウドを使えば、そういったコストも削減できるんです。
自社の都合にあわせて賢く使う
ここで紹介した活用例はごく一部のものですが、少し前にこうした仕組みを会社独自で導入するためには、最低でも数十万~数百万円の初期費用と数ヶ月の開発期間、専用のサーバーを設置する場所などが必要でした。
それゆえに簡単・手軽には導入できず、利用はごく一部の大企業に限られていました。
それが今では、殆どのクラウドのサービスが、初期費用ゼロで利用することができます。
頻度やデータ容量など、自社で使っている分だけを月単位や年単位で支払うことで、利用することができるのです。
また、使ってみたけれど、「やっぱりウチでは使わない」という場合や、便利で安いクラウドサービスが開発された場合には、簡単に解約ができます。
利用する側にとっては、これまでにない利便性を享受できる時代が到来したと言っても、過言ではないでしょう。
※個人で利用する場合、無料のクラウドサービスは多くありますが、法人で利用する場合には月単位や年単位の有償契約が必要な場合が一般的です。
関連記事
-
代表的!おすすめクラウドストレージ3選!
最近ではソフトウェアの多様化・進化に伴い、ファイルのサイズが大きくなり、パソコンやスマートフ
-
大容量でも大丈夫!ギガファイル便で送ろう!!
ビジネスマナーとしては、メールに添付出来る容量は2~3MBと言われています。 これは、
-
容量無制限なのに無料、googleフォトの魅力
デジカメやスマホで撮影した写真、みなさんはどの様に管理しているでしょうか。 たまにスマ
-
徹底解説!企業におけるクラウド活用5つのメリット
パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでも簡単に利用できるようになった
-
ビジネスシーンにおけるiCloud(アイクラウド)の活用方法とは
ビジネスの世界でも幅広く活用されているクラウドサービス。今回は、iPhoneや
-
第6回クラウド コンピューティング EXPO 春に参加してみよう!
出典元:http://www.cloud-japan.jp/ja/Home/ &nbs
-
個人情報はクラウドサービスに保存しても安全か?
すっかり日々の生活に根付いた、クラウドサービス。とても便利な一方で、気をつけな
-
Windows 10 OneDriveのリンク(同期)の解除方法!
Windows 10(ウインドウズ10)のOneDrive(ワンドライブ)では、画像や文書
-
Googleドライブの同期フォルダーの場所を変更してCドライブの容量を増やす方法
前回Dropbox(ドロップボックス)の同期フォルダーをCドライブからDドライブへ変更して容
-
写真をローカルよりもクラウドに保存するべき5つの理由
現在、世界中に様々なクラウドサービスが登場しています。 この記事では、ク