*

SSDの容量に様々な表記がある理由

公開日: : 最終更新日:2020/02/25 OA機器

R085

ノートパソコンのストレージといえば、SSD(ソリッドステートドライブ)がだいぶ定着して来た様に感じます。

いまだにHDD(ハードディスクドライブ)に比べると割高感は否めませんが、その処理速度はやはり魅力的です。

 

ところで最近では様々な容量のSSDを見かけるようになりました。

今回はこのSSDの容量について整理してみたいと思います。

 

 

SSDとは

すでにご存知の方が多いとは思いますが、SSDとはHDDの代わりに記憶装置として使用するフラッシュメモリのことです。

HDDの様に回転する部品がないので、振動や衝撃に比較的強く、持ち運ぶことも多いノートパソコンでは積極的に採用されています。

 

また、HDDに比べて読み込みのスピードが速いのも特徴で、OS(オーエス)の起動時間などでそのスピードの差を実感出来ます。

 

ただし、容量当たりの値段が高いのがデメリットで、現在では256GBで1万円を切る価格というのが相場です。(原稿執筆時)

同じ価格帯でHDDであれば、1TBのHDDが買えますので、やはり価格差は大きいですね。

 

 

SSDの容量

SSDの容量ですが、登場当初は32GBや64GBといった感じで、USBフラッシュメモリーやSDカードと同じ様に8や16の倍数で表示されているものがほとんどでした。

容量が大きくなっても、128GB、256GB、512GBといった具合です。

ノートパソコンのスペックを見るときも、250GBや500GBならばHDD、256GBや512GBならばSSDという感じでひとつの目安になっていました。

 

これは、1枚で8GBや16GBのチップを複数枚使用していることが理由になっています。

 

ところが、最近では120GBや250GB、500GBといった様に、HDDと同じ様な容量の表示がされた商品も多く見かける様になってきました。

 

しかし、実際に250GBと表示されているSSDに使用しているチップは16GBが16枚で256GBの容量があるものがほとんどです。

では、このおよそ6GBの部分はどこに行ってしまったのでしょうか?

 

これは「Over Provisioning」(オーバープロビジョニング)と呼ばれる予備領域に使用されていて、250GBと容量が表示されているSSDは256GBのSSDと比べてわずかにユーザーが使用出来る領域が少なくなっています。

 

ではなぜこの様な領域を設けるのでしょうか?

 

 

Over Provisioning

オーバープロビジョニングとは「余剰供給」という様な意味で、SSDで言えばあえてユーザーが使用できない領域を作ることで、「書き込み性能の向上」「信頼性と耐久性の向上」を図っています。

 

オーバープロビジョニング領域が多くとられた製品は高性能かというと、一概には言えません。

基本性能が高くないのを、オーバープロビジョニング領域で補っている事もあります。

 

もともと使用しているチップの性能が大きく影響しますので、安さにつられて購入したら、思ったより速くなかった、という様な事が起こる場合も考えられます。

 

 

まとめ

SSDの容量表示にはオーバープロビジョニングという、見えない領域が関係していました。

 

HDDもそうですが、SSDも同じ様に見えて性能差が結構あるものなので、製品選びは慎重に行いたいものです。

安くなってきたとは言え、まだまだ割高な商品なので買って後悔しない為には、使用しているチップの構成やオーバープロビジョニング領域にも気を配り、最適なものを選びましょう。

 

実際には250GB前後か500GB前後の商品で選ぶ事になりそうですが、最大容量では15TBという商品が発売になっています。

こちらはエンタープライズ(企業)向けということで、通常のノートパソコンに搭載するものではありませんが、ずいぶん大容量化も進んでいますね。

 

ちなみに価格も100万円近くするらしく、一体誰が買うのか良く分かりませんが機会があれば一度見てみたいものです。

 

出典元:https://www.sandisk.co.jp/home/ssd/ssd-plus-j26

 

 

担当:鬼山

 

関連記事

マウスが反応しなくなってしまった場合の対処法②

前回は、無線マウスが動かなくなってしまった場合に確認すべき内容をご紹介しました! 今回は、無線・

記事を読む

間違っていた!?パソコンのバッテリーを正しく使う方法

1985年に日本のメーカーがリチウムイオン電池を発明して以来、小型軽量、高電圧のリチウムイオ

記事を読む

マウスが反応しなくなってしまった場合の対処法①

パソコンを使うとき、マウスで操作をするという方がほとんどだと思います。最近のノートパソコンでは、

記事を読む

パソコン新旧比較、してみました

弊社では、使わなくなったパソコンを無料で回収しております。 もし処分に困ったパソコンを

記事を読む

意外と知らないブラザープリンタの特徴とは?

   プリンタに求められる機能は、その使用用途によって変わってきます。プリンタは、Canonや

記事を読む

Windows10でSDカードが認識されなくなってしまった場合の対処法②

前回は、Windows10のパソコンでSDカードの中身が見られなくなってしまった時の対処法として

記事を読む

中小企業にぴったりのプリンターとは?ビジネスインクジェット5つのメリット

長らく、中小企業などのオフィスで使用するプリンター、複合機と言えばレーザープリンターでした。

記事を読む

USBハブ付きのおすすめ製品の紹介

パソコンを使用する上で何かと出てくるUSB機器ですが、近年では様々なUSB機器の登場や充電利

記事を読む

TransferJetは対応SDカード発売がきっかけで普及するのか?

皆さんはTransferJet(トランスファージェット)というものをご存知でしょうか?

記事を読む

中小企業におけるネットワーク保守・管理4つのポイント

今やパソコンを使う上で、インターネット接続は切っても切れない関係になっています。 それ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください



@ringlogは、ITソリューションを提供するリングロー株式会社が運営するブログメディアです。PCやクラウド、スマートフォン、タブレットの導入に伴うお悩みにお答えします!

安価なMicrosoft Officeにご注意下さい

10月2日にMicrosoft Office2024(マイク

受信メールサーバーのPOPとIMAPの違い!!

メールサーバーとは電子メールの送受信の際に用いられるコンピュ

パソコンに入っていないフォントを使うには

Word(ワード)やPowerPoint(パワーポイント)で

WPSOffice2の認証エラーの対処法② ~インストールしているバージョンが違う場合~

Microsoft Officeと互換性のあるOfficeソ

ナムロック機能とは

みなさんNum lock(ナムロック)はご存じですか?知って

→もっと見る

  •  

     

PAGE TOP ↑